中古 分譲 マンションの購入方法|手続き・流れ・期間や売買契約書の注意点を解説

不動産

中古マンションの購入を検討している方へのステップバイステップガイド

中古マンションの購入を考えている方々にとっては、物件を探すだけでなく、住宅ローンの契約や必要書類など、どのような手続きが必要なのかイメージすることが難しいかもしれません。

この記事では、中古マンションの選び方から引き渡しの手順までを、分かりやすく解説します。

中古マンション購入全体の流れ

中古マンション購入全体の流れ

中古マンションの購入全体の流れと必要な期間 中古マンションを購入する際は、物件を選ぶだけでは終わりません。

まずは資金計画を立てる必要があります。

資金計画とは、自分の収入や予算に基づいて、どのくらいの物件を購入できるかを計画することです。

その後、情報収集や内見を通じて物件を選定し、申し込みを行います。

申し込み後、住宅ローン審査、売買契約、住宅ローン契約などのさまざまな手続きが必要です。

ただし、物件によって異なりますが、全ての手続きを含めると、購入から入居までの期間は早くても1ヶ月、通常は1ヶ月から2ヶ月程度かかります。

したがって、物件を選ぶ際には、余裕を持ったスケジュールを立てるようにしましょう。

資金計画

マンションを購入することを決めたら、まずは自分の収入と支出、ライフプランなどを考慮して、どのくらいの物件を購入することが可能かを予算を決定しましょう。

資金計画の手順とやるべきことは以下の通りです。

まずは、自分が支払える範囲内の住宅ローンの月々の返済金額を計算します。

次に、頭金や初期費用に充てることができる金額を割り出します。

最後に、これらの金額と諸費用を考慮して、購入可能な物件価格を算出します。

これらの手順に従って資金計画を立てることで、スムーズに進めることができるでしょう。

マンション購入の予算相場 一般的な目安として、住宅ローンで借りることができるのは、年収の5〜6倍程度です。

これを参考にして、資金計画を立てることが重要です。

ただし、個々の収入や支出、ライフスタイルによっても異なるため、自分に合った予算を計画する必要があります。

このように、中古マンションを購入する際には、物件選びだけでなく、資金計画や手続きなど様々なステップが必要です。

しかし、きちんと計画を立て、必要な手続きを進めることで、スムーズに購入手続きを進めることができます。

マンション購入に必要な資金と予算の計算方法

マンションを購入する際には、頭金や住宅ローン借り入れ額などの資金が必要です。

具体的な計算方法について詳しく説明します。

まず、マンション購入予算は、住宅ローン借り入れ額に頭金をプラスした金額となります。

一般的に住宅ローン借り入れ額は物件価格の80%程度とされており、頭金は物件価格の10〜20%程度が相場です。

なお、頭金なしで全額住宅ローンを借りること(=フルローン)も可能ですが、審査が厳しくなるばかりでなく、毎月の返済額が増えるため、頭金を準備しておく方が安心です。

マンションを探す際には、高価で条件が良い物件に目がいってしまいがちです。

しかし、予算を先に決めておき、予算を基に物件を探すことが重要です。

また、より詳細な資金計画を立てる場合は、ファイナンシャルプランナーに相談することもおすすめです。

また、物件価格以外にも、初期費用や頭金にかかる諸費用も考慮する必要があります。

中古マンションを購入する場合、物件価格の6〜13%程度の諸費用が必要です。

具体的には、売買契約書に貼る印紙税や、不動産会社への仲介手数料、抵当権の設定時に必要な登記費用などが含まれます。

また、住宅ローンの契約には事務手数料や団体信用保険、ローン保証料などの費用がかかるため、これらも別途手元に用意しておく必要があります。

諸費用は基本的に現金で支払う必要があります。

物件選びのための情報収集について

物件を探すためには、インターネット上の物件検索サイトや不動産会社の仲介サービスを利用して情報収集することが一般的です。

具体的な情報収集の流れと、やるべきことについて説明します。

まず、物件価格の目安やおおよその予算が決まったら、実際に物件探しを始めましょう。

物件の条件や売り出し状況によって異なりますが、情報収集にかかる期間はおおよそ1〜2週間程度と考えられます。

物件探しの際には、基本的に以下のサイクルを繰り返すことになります。

①条件や予算に合う物件を検索する ②気になる物件を実際に見学する ③物件の詳細情報や周辺環境などを調べる ④現地や物件の周辺を実際に訪れて確認する これらのサイクルを繰り返すことで、自分に合った理想の物件を見つけることができます。

物件探しのポイントと、内見の予約方法

物件の内見の流れとやるべきこと

物件の内見を行う際の流れと、内見時に注意すべきポイントについて詳しく説明します。

内見は数週間から1ヶ月程度かかる場合がありますが、一度の内見で理想の物件が見つかる場合もあります。

まず、内見の申し込みと日程調整を行います。

内見当日、実際に物件を見て気になる箇所がないかを確認します。

その後、購入を検討します。

購入後にトラブルが起こらないようにするためには、内見時に気になるポイントをしっかりチェックすることが重要です。

具体的には、日当たりや水回りの設備、家事動線など、インターネット上では分かりづらい部分を確認しましょう。

近年では、オンラインで内見ができるサービスを提供している不動産会社も増えています。

遠方にお住まいで内見のために訪れることが難しい場合は、このようなサービスを利用しても良いでしょう。

また、リノベーションを希望する場合は、間取りの確認も忘れないようにしましょう。

中古マンションを購入してリノベーションをする場合、希望通りのリノベーションが可能かどうかを事前に確認する必要があります。

たとえば、間取りの変更を希望する場合でも、壁式構造の場合は一部のコンクリート壁を撤去することができず、間取り変更に制限がかかる可能性があります。

また、水回りの配置変更も床下の排水管状況によって制約があります。

リノベーションを検討する場合は、リノベーションも手掛ける不動産会社に相談しながら物件を選ぶことが重要です。

最後に、物件の購入申し込みです。

購入申し込みにはおおよそ1週間から10日程度の期間がかかります。

購入の流れは以下の通りです。

住みたい物件が見つかったら購入申込みする

理想の物件を見つけた場合、まずはその物件を購入する意思を示すために購入申込みを行います。

購入申込みは購入申込書(買付証明書)の提出によって行いますが、この時に価格交渉も行うことができます。

ただし、価格交渉の権利は申込みをした順番で与えられるため、早めの行動が求められます。

無理な交渉をすると売主との関係が悪くなってしまう可能性があるため、条件を絞って交渉するようにしましょう。

住宅ローンの事前審査

住宅ローンを利用する場合は、事前審査と本審査の2回の審査を受ける必要があります。

事前審査は一般的に購入申込みと同時に行われます。

審査申し込みから結果が出るまでには、約3日から1週間程度かかることが一般的です。

事前審査の結果によって、実際の本審査が進められるかどうかが判断されます。

売買契約

売主との交渉が終わり、双方が合意した場合には、売買契約が結ばれます。

売買契約の日には、物件の重要事項説明、売買契約の締結、手付金の支払いという3つの手続きが行われます。

契約手続きは通常不動産会社のオフィスで行われ、2〜3時間程度の時間を要することが一般的です。

重要事項説明では、物件の状態やマンション規約に関する説明が行われます。

売買契約では、価格と契約内容の確認が行われます。

マンションについて気になる点や質問がある場合は、この時に質問することができます。

後悔しないためにも、細かい疑問点を聞いておくことが大切です。

売買契約の手続きは数日から1週間程度かかることが一般的です。

契約成立までの手続き

契約が成立するまでの手続きは以下の通りです。

1. 契約内容を確認する まず、契約内容を確認します。

双方が同意し、納得した上で契約に進むことが重要です。

2. 必要書類を提出する 契約に必要な書類を提出します。

身分証明書や印鑑証明書などが必要です。

この際、正確な書類を提出することが大切です。

3. 手付金や仲介手数料を支払う 契約成立のためには、手付金や仲介手数料を支払う必要があります。

支払いは約款に従って行われますので、納入日や方法に注意しましょう。

4. 契約成立 契約内容が確定し、必要書類と支払いが完了すれば、契約は成立となります。

契約書の内容に基づき、双方に権利が発生します。

契約に必要な書類と費用

契約に必要な書類と費用

契約に必要な書類と費用は以下の通りです。

印鑑

本人確認書類(免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)

手付金

印紙代

仲介手数料(不動産会社によって異なる)

契約時には一般的には認印が使用されますが、不動産会社によっては銀行印や実印を求められる場合もあります。

また、本人確認書類は、顔写真のある公的証明書を用意することが望ましいです。

住宅ローンの契約手続き

住宅ローンの契約手続き

契約が成立した後は、住宅ローンの契約手続きに入ります。

1. 本審査の申し込み 契約後、住宅ローンの本審査を申し込みます。

この審査では、物件の価値や返済能力などがチェックされます。

2. 承認までの期間 審査にかかる期間は金融機関によって異なりますが、通常は2週間〜1カ月程度です。

なお、事前審査が通っていても、本審査で承認が下りない場合もあります。

そのような場合は、他の金融機関との打ち合わせや対応策の検討が必要となります。

3. 金銭消費貸借契約の締結 住宅ローンの審査が通れば、金融機関との間で金銭消費貸借契約を締結します。

この契約により、ローンの借入と返済の手続きが始まります。

住宅購入の決済と引き渡し時の手続きと必要書類

住宅ローンの条件や融資の実行日などを決定する契約を結ぶと、マンション購入時には買主が購入する住宅を担保にする抵当権を設定する必要があります。

一般的には、金銭消費貸借契約と抵当権設定契約をまとめて金銭消費貸借抵当設定契約として締結することが一般的です。

住宅ローンの実行が可能になったら、決済と引き渡しの手続きに進みます。

通常、決済と引き渡しは融資先の金融機関で行われます。

この手続きには売主、買主、不動産会社、金融機関の担当者、司法書士などが出席することがあります。

決済と引き渡しの日には、以下の7つの手続きを行います。

1. 登記手続きの委任

2. 融資の実行

3. 売買代金の支払い

4. 諸費用の支払い

5. 固定資産税・管理費・修繕積立金の精算

6. 管理規約・住宅設備の取扱説明書など関係書類の受け取り

7. 鍵の受け取り 中古マンションを購入する場合、登記が以前の管理人のままである可能性もあります。

自分で登記の変更を行うことも可能ですが、前管理人の書類が必要になるため、スムーズに進めるためには登記手続きの委任状を提出し、登記変更の手続きをお願いすることがおすすめです。

決済・引き渡し時には以下の必要書類が必要です。

印鑑

印鑑証明

本人確認書類

住民票

通帳

届け印

ローンを組んだ金融機関のキャッシュカード

売買代金

仲介手数料・登記費用など

固定資産税・都市計画税・管理費・修繕積立金の精算金

最終的な仲介手数料は、決済・引き渡し日までに振込を求められることもあります。

この日までに全ての手続きを終えていることが多いですが、最後の書類を確認するためにも、必要な書類を全て持参しておくことをおすすめします。